このレビューはネタバレを含みます
近年ゾンビ映画はホラーではなくゾンビという一つのジャンルとして確立している。なので普通に面白い映画にゾンビ要素を加えたものが大量発生している。本作もその一つだがまずドラマとして面白い。
男とたった一度の性交渉をしてしまった美女。そこから徐々にゾンビ化していく3日間を描いた、というだけでもアイデアとして良いのにこの女性がレズビアンゆえに自分が性交渉によって体調不良なのを必死に隠そうとする。医者にさえもうやむやにする。レズビアンをカムアウトしてるからこそ男と寝たことがバレるなんて以ての外なのだ。世間にも恋人にも知られたくない。本人からするととんでもないことをしてしまったのだ。
男女共に放っておかないほどの美女なのに、目は充血し、髪は抜け、歯も抜けて爪も剥がれる。見た目の美しさが損なわれる。
すると自分を愛していた恋人も友人も離れていく。レストランでのお客さんの態度も違う。周りの人々全ての自分を見る目つきがまるで違う。
母は心の病と決めつける。
どんどん孤独になるかわりに感情と力のコントロールが出来なくなる。
ついには人を食べたくなってしまう。
なんだか悲しい話だった。
たった一度の性行為で病気になることも信頼を失うことも死ぬこともあるという教訓になる
