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ハーフネルソンの一のレビュー・感想・評価

ハーフネルソン(2006年製作の映画)
3.7
ドラッグディーラーの兄がいる生徒の少女と、彼女を救おうとする薬物中毒の教師の友情を描く

あの『ブルーバレンタイン』の製作陣が手がける作品ともなれば期待せざるをえないですが、非常に素晴らしかった

極端にそぎ落とされたセリフ、ざらざらした映像に終始漂うディストピアのような不穏な空気感
だからといって重すぎない温かみのある人間模様

地味で淡々とした静かな作品なので好みはかなり分かれそうですが、個人的には大好きなタイプ

人種や性別や年齢を超えた、少女と薬中教師の静かだけど確かに通じ合っている不思議な関係性が沁みるなぁ…
薬に溺れてるけど生徒には慕われている感じもリアルだし、安易に恋愛関係に発展させるような展開にしなかったのもとても好き

クライマックスの胸が張り裂けそうになる演出も巧妙すぎる
ラストの解釈の仕方は様々だとおもいますが、個人的には微かな希望に見えたので少しは救われた

なんと言っても本作は、アカデミー賞主演男優賞にノミネートされた目に光がないライアン・ゴズリングの静かな演技が冴え渡る作品でした
本当に何にでもなれる素晴らしい俳優さんですなぁ😢👏🏻

〈 Rotten Tomatoes 🍅90% 🍿82% 〉
〈 IMDb 7.2 / Metascore 85 / Letterboxd 3.5 〉

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