しゃぐな

プロミスト・ランドのしゃぐなのレビュー・感想・評価

プロミスト・ランド(2012年製作の映画)
2.5
なにが正解かなんて分からない。
ただ、ノせられたりハメられたりナガされたりで大切な決断をしてはいけない。アイツが言ったからとかアイツもやってるからとか騙されたんだとか言っても、戻らないから。

スティーブのラストの選択は裏を知った衝動の様に思えて、わたしの好みではないんだけど変に扇動したりせず「自分で決めろ」と訴えたことはフェアでよいな〜と思った。

ーネタバレ。
昇進を約束された場面で始まり、解雇されて終わったのが衝撃(^◇^;)雇用・労使の関係は実力や状況に基づく多様なものでいいと思うけど、日本は契約やお金なんかの教育がなされてないから厳しいね。

田舎町が新エネルギー事業に湧き上がる!というには静かな田舎町、まさに牧歌的な光景。
主人公スティーブはこの田舎町でのシェールガス開発事業のために「地上げ」を任されたエージェントだ。「地上げ」って言うとヤクザ的であんまり良いイメージがないけど、この場合は「リース契約」。湧き上がるエネルギー量に応じたフィーが設定され地主たちは莫大なお金を手にする契約でもあるから、地主たちは開発にノリノリでスティーブにも協力的親愛的。そこに立ち込める「自然派」の暗雲。エネルギー開発の裏で自然が破壊され先祖代々の土地や家畜たちが死に絶える可能性を示唆してくる。そして、それはーーというどんでん返しは悪くない。
スティーブは寂れた生まれ故郷と田舎町を重ねて、エネルギーで潤うならいいじゃないか!と心から思っていたのに、会社が自分すらもペテンにかけてくるその手法に嫌気がさして「自分で決めろ」展開に。自分だってシェールガスの埋蔵量をサバよんで地主たちにフィーを少なく提案したりと汚い真似してるくせに、自分が騙されるのは嫌なんだな〜と冷めてしまった。誰だって騙されたくなんてないだろうよ。結局、彼も覚悟が足りなかったんだ。
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