それぞれダンサーと編集者を目指すフランシスと親友ソフィーのエピソードを軸に展開していく、モラトリアムをちょうど過ぎた女子のそれからを描くヒューマン・コメディー
突っ走って、スッ転んで、アザだらけになりながら、それでも私は私である事を止めないフランシス
女子でもない、ましてや少女でもない、しかし女性として成りきれていない、そのどこにも居心地が悪い感じ、どこでも微妙に浮いてしまう感じを、27歳という年齢設定がリアリティーを生んでいます
物語の中で、フランシスは、一度も泣いたり、諦めるような弱音を吐きません
しかし、フランシスが、実はスゴく繊細で寂しがりで臆病で弱い女の子であろうことは、彼女の小さな振る舞いや時間軸に沿った足跡を辿れば、わかることでしょう
それでも、最後まで、フランシスは自分で自分の道を選び歩むのです
その姿はどこかしらコミカルでもありながら同時に観る者へのエールにもなっています
最近また、日本は女性蔑視における後進国だなどと言われていますけれども、そうした国に生きる女の子だからこそ、フランシスの生き方は何かしらのメッセージを持って響くのではないでしょうか
と43歳のおっさんは感じましたよ