FumiyaIwashina

リトル・フォレスト 冬・春のFumiyaIwashinaのレビュー・感想・評価

3.5
四部作の後半にあたり、少しストーリーの要素も強くなっている。特に雪に覆われた小森をいち子が歩くシーンは、彼女の美しさと孤独を表現しているかのようで好きなシーンだった。
また、春に関してはこれまでの一年間が結集し、またさらに始まりを迎えるような、まさしくらせんを想像させるような展開。個人的には後半の方が良かったが、四部作ではあるものの夏から始まって春までがひとつの作品でもあるので、点数は同じ。
町で挫折したいち子が、逃げ場として小森で暮らすのではなく、きちんと他人と向き合い、その上で生まれ育った小森を選ぶという覚悟も清々しい。