メル

説きふせられてのメルのレビュー・感想・評価

説きふせられて(2007年製作の映画)
3.7
「高慢と偏見」で有名なジェーン・オースティンの「説得」が原作。

若い頃に恋に落ちた相手との結婚を、家柄の不釣り合いを理由に周囲から反対され別れてしまった主人公。
8年後にその彼と再開し…というお話。

19世紀半ばのイギリス中産階級の生活感覚が伝わってくるのは面白い。
当時の女性は結婚だけで社会的階層が決定してしまうのだから周囲もうるさく意見するのだろうが、虚栄心ばかりの父親と姉、我儘な妹の中で、良くぞこの主人公の控えめで知性溢れる性格ができたと感心する。

ジェーン・オースティン自身も当初は匿名で小説を出版していたそうで、女性作家というだけで不利な時代だった事が推測される。

"女は移り気が多いというのは男が書いた小説の中だけですね"の様な主人公の台詞は笑えます🤭

芯のしっかりした女性としてサリー・ホーキンスの演技はとても良かった。
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