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団地妻 昼下りの情事のドントのレビュー・感想・評価

団地妻 昼下りの情事(1971年製作の映画)
3.7
 1971年。日活ロマンポルノ、記念すべき1本目。あなたが「ゾンビ」と聞いて思い浮かべるそれを作ったのがジョージAロメロ『ゾンビ』であるように、あなたが「団地妻」と聞いて「えっちなやつだ!」と思うのは、この映画のせいである。なんと偉大な映画であろうか……。
 主演が結婚3年目にしてはあまりにくたびれすぎていると思ったら、浮気をした直後はメッチャ若返って見えるのが素晴らしい。よく見ると彼女、脇毛が生えたままなのが興味深い。えっちな「団地妻」をやったと思ったら売春グループに引き込まれてサスペンスの様相になる。脅して引き込む団地友達の女の食べ方がモリモリと「強く」て印象的。
 コールガールの世界に取り込まれた彼女が白緑青赤をバックに経験を重ねて奔放になっていくシーンの圧縮の華麗さたるや。必然の如き発覚、絶望、死(いや死ぬんですよ人が)、逃避行、そして……こ、こんなオチがあるかよ!! 観た本数は多くないけど本当に、元祖となる作品には全てがあるんだなぁと思わせる。この年ですでに「団地」のゆるくぬるい繋がりや、狭苦しい未来の無さが語られていて面白い。
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