革芸之介

悶絶!!どんでん返しの革芸之介のレビュー・感想・評価

悶絶!!どんでん返し(1977年製作の映画)
3.9
性の革命、大逆転、反転、全てが転換する脳内も性器も。チンピラにケツを犯された鶴岡修が性を乗り越え女性としての自分に目覚めてしまうセックスレボリューション。

神代作品のレビューでは毎回言及しているが、やっぱり音楽が素晴らしい。歌謡曲、演歌、和製レアグルーヴ鳴り響く、ジャパニーズソウル。ファンキー、グルーヴィーで、みんな精力絶倫。

バカバカしいけど賑やかで面白い。神代の喜劇は変化球。斜めから攻める。笑いの中に突発的な暴力描写が炸裂。絶妙な暴力。殴る、蹴る、縛る「てめぇ~この野郎、馬鹿野郎」って叫ぶ。マジで痛そう。でもこっちは笑ってやるぞ。陰惨さはなし。殴って、蹴ってもそこには30%ぐらいの愛情がある。うん、多分あると思う。

変な独特の長回しが多い。これも神代の味。鶴岡修と谷ナオミと遠藤征慈の3人が同時に画面に映るたびに3人の肉体的コミュニケーションと接触が暴走、破裂して強烈なエネルギーの残骸が画面に充満しているんだよなぁ。
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