革芸之介

ランバート・アンド・スタンプの革芸之介のレビュー・感想・評価

3.7
The Whoは偉大なロックバンドでありリスペクトしているが、私が好きなアルバムは「My Generation」「A Quick One」「The Who Sell Out」だけで、名盤扱いされている「Who's Next」はそこまで好きではなく、「Tommy」はケン・ラッセル監督の映画版の印象が強すぎてアルバムはあまり聴いてないかも。

さらに実はフーに関してはベストアルバムでけっこう聴くという邪道な聴き方をしています。(逆にストーンズやキンクスをベストアルバムで聴くという行為は絶対にない。)そんなわけでThe Whoについて偉そうなことを語れない私にとってこのドキュメンタリー映画はいろいろと学ぶことが多かったのである。

本作の興味深い点はThe Whoのメンバーではなくバンドを裏で支えたマネージャー二人を主人公にしたドキュメンタリーであるところだ。

しかも、この二人のマネージャー、キャラが濃すぎる。著名な音楽家を父に持つブルジョワ階級なキット・ランバートと労働者階級出身で俳優テレンス・スタンプを兄に持つイケメン男のクリス・スタンプ。もちろんフーのメンバーもピート・タウンゼント、キース・ムーンなど特濃ファンキーで狂った連中の集まりだが、こいつらに負けず劣らずマネージャー二人の個性が強すぎて面白すぎる。
革芸之介

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