イペー

バルフィ!人生に唄えばのイペーのレビュー・感想・評価

バルフィ!人生に唄えば(2012年製作の映画)
3.9
すごいよ‼︎マサラさん!

ハンディを抱える青年が、二人の女性との恋愛を通して、大きく運命を動かしていく物語。

圧倒的ボリューム感!
少しく頭が混乱しております。
インド映画初心者の自分ですが、インドの方は欲張りなんですねぇ…。

主人公のバルフィは生まれつき耳が聞こえず、話す事も出来ません。
持ち前の明るさと茶目っ気で、彼の周囲では、笑いと騒動が絶えないのであります。

そんな彼が恋をする相手。
タイプの違う、二人のヒロイン。

資産家と結婚していながら、自由奔放なバルフィに惹かれてしまうシュルティ。
自閉症に苦しみ、幼馴染であるバルフィの優しさで心を開き始めるジルミル。

物語は、三人の恋愛模様がメインで…。
切ないラブロマンス。
ドタバタコメディ。
犯人探しのミステリー。
過去の名作へのリスペクトもたっぷり。

ジャンルを問わず、雑多な要素がこれでもか!と詰まってます…目一杯!

陳腐な表現ですが、まさに"笑いあり、涙あり"な本作。
バルフィは言葉以外のあらゆる手段をフル
活用して、喜怒哀楽をチャーミングに表現。驚くべき芸達者です。

色彩の鮮やかさが際立つ画面は、とてもクリアで美しく、歌や音楽も強力にムードを盛り上げます。
唐突なミュージカルは無いので、苦手な方は安心して下さい。

サイレント映画をベースに、バルフィとヒロイン達が心を通わす姿を、情感豊かに描きます。
セリフに頼らない分、どこまでもロマンチック!
「ステキ…。」と溜息まじりに呟きたくなる様なシーンが何度も。

ちょっとだけ、リズムが単調なのかな。
時間の流れが行ったり来たりするんですが、あまり抑揚が無いので、ストーリーの把握が難しいかも。

恋の行方、人生の行方。
大きな決断を下して、自分の心に忠実に生きることを決めたヒロインの目の前には、ひとつの完成された愛の形。

心から愛した人の幸せを、祝福するしかないのです。
複雑な想いを浮かべる彼女の表情が、どうにも切なく、そして美しい…。

…まとまらない思考、まとまらないレビュー。
言葉は無力、そう、言葉は無力なんですよ…。
イペー

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