すごいよ‼︎マサラさん!
ハンディを抱える青年が、二人の女性との恋愛を通して、大きく運命を動かしていく物語。
圧倒的ボリューム感!
少しく頭が混乱しております。
インド映画初心者の自分ですが、インドの方は欲張りなんですねぇ…。
主人公のバルフィは生まれつき耳が聞こえず、話す事も出来ません。
持ち前の明るさと茶目っ気で、彼の周囲では、笑いと騒動が絶えないのであります。
そんな彼が恋をする相手。
タイプの違う、二人のヒロイン。
資産家と結婚していながら、自由奔放なバルフィに惹かれてしまうシュルティ。
自閉症に苦しみ、幼馴染であるバルフィの優しさで心を開き始めるジルミル。
物語は、三人の恋愛模様がメインで…。
切ないラブロマンス。
ドタバタコメディ。
犯人探しのミステリー。
過去の名作へのリスペクトもたっぷり。
ジャンルを問わず、雑多な要素がこれでもか!と詰まってます…目一杯!
陳腐な表現ですが、まさに"笑いあり、涙あり"な本作。
バルフィは言葉以外のあらゆる手段をフル
活用して、喜怒哀楽をチャーミングに表現。驚くべき芸達者です。
色彩の鮮やかさが際立つ画面は、とてもクリアで美しく、歌や音楽も強力にムードを盛り上げます。
唐突なミュージカルは無いので、苦手な方は安心して下さい。
サイレント映画をベースに、バルフィとヒロイン達が心を通わす姿を、情感豊かに描きます。
セリフに頼らない分、どこまでもロマンチック!
「ステキ…。」と溜息まじりに呟きたくなる様なシーンが何度も。
ちょっとだけ、リズムが単調なのかな。
時間の流れが行ったり来たりするんですが、あまり抑揚が無いので、ストーリーの把握が難しいかも。
恋の行方、人生の行方。
大きな決断を下して、自分の心に忠実に生きることを決めたヒロインの目の前には、ひとつの完成された愛の形。
心から愛した人の幸せを、祝福するしかないのです。
複雑な想いを浮かべる彼女の表情が、どうにも切なく、そして美しい…。
…まとまらない思考、まとまらないレビュー。
言葉は無力、そう、言葉は無力なんですよ…。