ミッキン

トラフィック/ぼくの伯父さんの交通大戦争のミッキンのレビュー・感想・評価

4.3
まず、タイトルロゴが超イケてる。チャールズ・デュモンが手掛けるサイケな音楽もかっこいい。
『ぼくの伯父さん』の長閑なテイストとは対照的なスピード感あるロードムービー。
急速なモータリゼーションによる慢性的な交通渋滞と、激化する自動車メーカーの開発競争。急げ、急げ。スピード、スピード。そんな時代に逆行するようにユロ氏を乗せたアルトラ社のトラックはガス欠し、故障し、事故に逢い、止まり続ける。
途中インサートされるスクラップ車。次々に起こる玉突き衝突。
明確な意図はないんだろうけどタチ監督が伝えてたかっただろうことは何となくわかる。

個人的に展示会の仕事に携わっているのでモーターショーの設営シーンや祭りの後の様子にグッとくるものがある。70年代初頭の各メーカーのブースは観ていて楽しい。貴重な歴史資料だね。

マリアの運転する黄色のフィアットベースのコンパクトカーが堪らなく欲しくなった。