ミッキン

幸せへのまわり道のミッキンのレビュー・感想・評価

幸せへのまわり道(2019年製作の映画)
3.3
『ミスター・ロジャースの近所』という子供向け番組があったことすら知らなかった。アメリカでは国民的人気を誇る人気だったらしい。
冒頭、4:3のSDアプコン画像でトム・ハンクスが『ご近所さんになりませんか』と歌い出すシーンに口ボカーンとなる。
日本的に考えればタモさんの『いいトモロー♪』みたいなもんか。
予備知識がないこともありしばらくは世界観に入り込めず。雑誌Esquireは随分昔に読んでいた時期があるので何となく実話ベースだと勘づく。
それにしてもロジャースの聖人君子的な思考や怖いくらいのお節介ぶりが気になり過ぎて肝心のストーリーが楽しめない。『んな訳ない』的な展開ばかりだからだ。
どんだけロイドのこと気に入ったのか知らないが、家族構成を調べあげ、夜中に電話をかけ、自宅まで押しかける。
観ているこちらの思考も回り道しっ放しなのでラストも何が言いたかったのか意味不明。家族の大事さをロジャースが教えてくれた、ってことなんだろうけど連鎖が分かりづらかった。
照明の落ちたスタジオに取り残されて一人でピアノを弾くロジャース。じゃーんと低音を叩きつけるところに本当の彼が表現されていたんだろうけど他の監督ならもっと上手く撮るだろう。
全体的に演出の弱さが気になった。