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聖杯たちの騎士のmaverickのレビュー・感想・評価

聖杯たちの騎士(2015年製作の映画)
3.5
独特な作品性のテレンス・マリック。その高い芸術性で絶賛されている監督だが、自分はこれまで苦手だった。キャスティングは豪華だが、命の神秘とかのスピリチュアルな作品性の表現方法は独特すぎて・・。ただ今回は自分は好きだった。クリスチャン・ベイル、ケイト・ブランシェット、ナタリー・ポートマンという出演者の色と作品の雰囲気が凄く合っていたから。特にクリスチャン・ベイルは『バットマン』シリーズのブルース・ウェインを彷彿させるようなキャラで、とても魅力的だった。彼を見ているだけでも本作は絵になる。この監督が作る映画はハリウッド映画とは違い、どちらかというとヨーロッパの芸術系な映画に近い。それよりもさらにアートな部類に入るが。映画というより美術館で鑑賞する感覚と言えば分かるだろうか。とにかく美しい作品で、撮り方は唯一無二。確かに偉大な才能を持った人だなと思う。まぁしかしアートに完全に寄った作品性なので、好きか嫌いかは如実に分かれるだろう。自分も本作の芸術性は分かるものの、やはり好きな映画の部類ではない。役者がもし別の人だったら好きとは言えないだろうなぁ。詳しい人の考察を見れば、もっと深く楽しめることとは思う。
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