このレビューはネタバレを含みます
「悼む」というイマイチ理解され難い彼の行為を、いくつかの事例を通して納得させてくれる話なのか?そうじゃなかったら入り込めなくて辛いだろう…ってな予想はしてましたがこれは本当にダメだった。
原作未読なのであくまで映画を観た感想を。
〇死んで何より怖いのは忘れられること…その想いを受け止め、故人を心に生かし続けようとして悼む。
〇世間からどんなに後ろ指を差される人でも実はこんな一面があったんだよ、とスポットを当てられる温かさ。
その2点はこの作品ならではで良いと思う。
なのにどうして終盤はめぐり合わせの愛(というより欲?)で誤魔化されたようなものになってしまうの…
「悼む人」なんてエモいタイトルですが、欲求不満な中年ババアの欲満たしな話?
井浦新の「抱きたいんだろ?」ってセリフに「は?そういう話??」と呆れましたが、まさか本当に抱くなんて…(笑)
あの流れから行くと倖世絡みの出来事が大きく静人に作用してるんだと言いたいんだろう。
けども自分には、倖世絡みの話がなければもう少し観れたものになった。
せめてもう少し静人と倖世の年齢を近付けてほしい…あのシーンは汚らしくてこの話を通して伝えたいことが全く見えなくなった。
そして、母が危篤なのに家路の道中でも効率よく悼んでくとか…営業の外回りかよ!とツッコミ入れたくなった。
同じ劇場内でも鼻を啜る音が聴こえたけどなんで?
随所でそれらしいシーン作ってるだけじゃん。なんで心が動いたの?
この原作にすら怒りを覚えて違う意味で泣けてくる…