ぴよまろ

ジヌよさらば かむろば村へのぴよまろのレビュー・感想・評価

2.0
お金アレルギーの元銀行員が、お金を一切使わない暮らしのため、東北の寒村に住みはじめ、そこに住む人々の複雑な人間関係を知りながら、やがて村の人々と生きていくまでの物語。

スローライフ系と見せかけた、人間関係のドラマでした。

主人公のお金アレルギーにまつわる設定は面白いのですが、受身な性格なので、前半のテンポがとても悪く、正直飽きます。演出やカメラワークも古いです(あえて狙ったのかもですが)。が、後半になってからは展開が早くなってくるのでなかなか面白い。後半に物語を動かす人物たちが生き生きしており、物語が次々に展開するのでそこそこ楽しめました。

最大の主要キャラクターである与三郎(阿部サダヲ)のキャラが面白く、荒っぽい善人なだけではなく、物語の根幹に関わっている人物で、こちらがこの物語の象徴的人物でよかったです。一方で主人公のキャラが一貫しておらず、彼が何がしたいのかが不明なまま終わったままだったのが残念です。

とはいえ、全体的に現実的でなさすぎるのと、物語として大事なところがファンタジーでやっつけられているのがもったいない作品でした。
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