『誰に対する愛と慈愛か』
言ってしまえば、ザ・ビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソン氏の伝記音楽映画。
好きな映画です。『何が好きなのか』説明ができないタイプの好きな映画です。
ブライアン・ウィルソン氏の音楽的な評価、楽曲を全く知らない自分でも十分に心動かされる作品でした。
端的に、僕はこの映画が好きです。
細かいスタッフについてはコメントで追記するとして、特に脚本が素晴らしいと思いました。
60年代と80年代の主人公ブライアンを別の役者で、ストーリーを交互に行き来します。これがまた、整理されているので全く混乱(混乱しても見ながら整理ができる)ように上手く作られているなぁと思いました。
また、この映画は3つの世界が描かれていると思います。
1つ、60年代の主人公
2つ、60年代における音楽制作
3つ、80年代の主人公
それぞれの世界で美術や演出が微妙に異なっています。
特に物語中盤までの音楽制作は『楽しいもの』と描かれていることが多く、手持ちカメラのような手ブレや急なアップが効果的に使われている印象でした。
アメリカンスナイパーよろしく、登場人物にしか聞こえない心理的な切迫した音楽の演出は劇場の音響でしか体験できないです。
ちなみに音楽はアッティカス・ロス
(ソーシャル・ネットワーク、ゴーン・ガール)
細かいことを言ってはキリがないのですが、僕はこの映画が好きです。それは美術や色使い、エンドロールのフォント、その文字の色使いに至ってもです。
ザ・ビーチ・ボーイズの音楽を聞いてみようと思いました。聞きたい。