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ヴェルサイユの宮廷庭師のメルのレビュー・感想・評価

ヴェルサイユの宮廷庭師(2014年製作の映画)
3.3
ベルサイユ宮殿のあの広大な庭園建設に1人の女性庭師が参加していたら…というフィクション。

監督はアラン・リックマン。
ハリポタのスネイプ先生のお仕事の合間に撮影されてたんですね。
彼が言うには「17世紀当時女性がキャリアを持つことなど不可能に等しかった、そのあり得なさがポイント。男に支配されている世界で、女性が1人で自らの手を汚して何かを建設しようとしている姿は現代にもシンクロするのでは無いか」と。

でも実際に庭園を造った建築家アンドレ・ル・ノートル(当時70歳位)をセクシーなマティアス・スーナールツに置き換えてラブロマンスにしたのはマイナスポイントだと思う。

そのル・ノートルの妻にはハリポタのマルフォイの母だったヘレン・マックロリーが演じて、契約で結ばれた様な冷え切った夫婦の間柄とその他のフランス貴族あるある男女関係が描かれてたのは面白かった。
スタンリー・トゥッチが良い味出してます。

当時のファッションとして貴族の男性はカツラを被り時にはメイクもしていた様だけど、マティアス・スーナールツは地毛の長髪でしたね。
昔のファッションは往々にして現代では意味不明で、時には滑稽さが感じられるという証明の様でした。

アラン・リックマン演じるルイ14世は今までのイメージよりは少しだけ繊細さを醸し出して、血の通った太陽王でした。
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