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ロンドン・リバーのbeans045のレビュー・感想・評価

ロンドン・リバー(2009年製作の映画)
2.5
憎むべき無差別テロ事件


2005年に発生したロンドン同時多発テロ事件を題材にした映画。辛過ぎるの一言に尽きる。事件をニュースで見たエリザベスはロンドンにいる娘のジェーンが無事か気になり留守電にメッセージを入れるが、一向に返事が無く気になりロンドンへ向かう。下宿先に向かうも、行方が分からず、尋ね人のビラを貼る。それを見たフランスから来たウスマンがエリザベスに電話を掛けコンタクトを取る。ウスマンの息子が写った写真にジェーンが写っていた。ウスマンは黒人でムスリムのフランス人。エリザベスはドーバー海峡の島に住むプロテスタントのイギリス人。異なる価値観を持つ初老の二人がお互いを簡単に相容れるわけもなく。しかも、ジェーンはウスマンの息子アリと一緒にアラビア語教室に通っていたことが分かり、愕然とするエリザベス。もしや自分の娘が、息子が事件の加害者だったのでは?という思いを抱えて、二人はお互いの子どもを探す旅へ…。
夫をフォークランド紛争で亡くして、娘まで亡くしたエリザベスは今後どうやって生きていくのか?とっても辛い。価値観や宗教、文化が違うだけで、人は偏見という名のフィルターを通して他人を簡単に見てしまうと言うのが、特にヨーロッパと中東にはあるんだなと思った。
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