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テロ、ライブのcinemakinoriのネタバレレビュー・内容・結末

テロ、ライブ(2013年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます


この作品、とても感想(レビュー)のフォーカスポイントに悩んでしまう何とも言えない映画だった。
面白いところがたくさんあるので、それらを大いに取り上げてエンタメとして高評価で綴るべきか、韓国政府へのメッセージをフィクションに置き換えた実に惜しい社会派アクション映画として述べるか。

基本的にネガティブ批評は正直好きじゃないのだが、今回は本当に惜しい!!と言う込み上げる想いを含めて、敢えてのネガティブ寄りな感想としてみる。




↓↓↓ 以下ネタバレ感想 ↓↓↓




いや〜、胸糞!!
韓国政府の胸糞ヒエラルキーへのメッセージがエグい。

【ギルティ】のド派手版的な韓流ワンシチュ?モノ。
とにかくクライマックス手前までのスリリング且つイライラ感がこの作品の見どころなのだが、散々撒かれた疑問的伏線の回収不足がとても残念。

決してつまらない訳じゃないし、寧ろ終始ハラハラドキドキでハイテンポに話は進んで行き、決してダレることもなく緊迫感が心地よい!
だが、色々と?????な点も数多く投下されていくものだから、どうしたってそれらの疑問を最後にはある程度すっきりと解消してくれるものだとワクワクして観るわけで。

ところが、、、
その細かな疑問が解消されず、結局は単なる胸糞のまま終わるって言うポカーン状態。

わかるのよ、伝えたいメッセージは。
韓国政府への憤りとか、民間と権力者の隔たりみたいな社会派な作品だって言うことも。
だとするとあの派手な破壊アクションは要る?
アレを上乗せするのならもっと細かな状況説明(例えばイヤホン爆弾はいつ仕掛けられた?とか)やテロリストの動機がアレだけだとしたら、何故あそこまでの技術を彼は持ち合わせていたの?とか、、、
そのエビデンスを投下して欲しかったなぁ。
更にあのテロ対策要因の女性の中途半端な存在、、、如何にも重要そうな登場してきた割には微妙な活躍ではないかい?

その辺がすっきり解消されてたらラストシーンもかなり胸が熱くなり感情移入も出来たろうし、スコアも4.5は間違いなかったのに、、、

それくらい惜しい、残念。

本作のような社会的メッセージをあの規模感で“映画”とするのなら、ワンシチュテイストにはせずにアクションに振り切ってテロリストをもっともっとダークヒーロー化させるか、現実的なヒューマンドラマとして何らかのカタルシスが無いと印象さに欠けてしまう気がする。

本当にクライマックス手前まではめちゃくちゃ面白かっただけに、あの胸糞な結末は個人的に非常に惜しくて残念な終わり方。
(胸糞を売りにするのならもっと胸糞にして欲しいような気もする)


結局政府も権力もこれまで通り変わらずってのがオチって言うのは、“映画”としての価値としてはどうなんだろうなぁと。
ドキュメンタリーや事実を基にしてるならは別だが、未来への希望や権力に対する国民の心の叫びとの同調が少なからず必要な作品だと思うので、今回はこのような視点で感想文としてポストしてみた。
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