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キョンシー/リゴル・モルティス 死後硬直のacrowのネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

ザ・レイドを思い出すようなガタガタの集合住宅を舞台に何が起こるかわからない終始不穏な気配は実に良かった。

ホラーというより人間のどうしようもない悲しみと死をテーマにした物語だった。
劇中の道士たちの末路含めキョンシーをリメイクするというよりはブームが去って死に絶えたキョンシーというジャンル、そして亡くなっていったかつてのアクションスターをきちんと埋葬するという意味で作られた作品なのかもしれない。

派手で面白い映画というわけではなかったが清水崇が関わったおかげか人間ではそうそうかなわない怪異との死闘が描かれ、おちぶれた道士ヤンが実力を見せたときのギャップも良かった。トラウマのある机をどけて床で料理を食べるシーンもとても良い。
ラストに関しては釈然としない思いもあるし辛い映画だったが、総じて舞台設定と巨大な集合住宅は見ごたえがあった。
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