ショウコ

オートマタのショウコのレビュー・感想・評価

オートマタ(2014年製作の映画)
3.8
保険調査員が「自殺するロボット」について調べていく近未来SF。とっても面白かった

❶人間を傷付けない
❷自らを改造しない

2044年のロボットにはこの2つのプロトコル(安全機構)がある。自殺は❷に当たるわけですけど、この機構をイジくるのは重大な犯罪だしそもそも並の人間には無理な芸当。そんな事が出来る天才は一体どんなヤツだ?というミステリー仕立てになってます

天才が何者なのかは普通に想像が付くんですがその真相がとにかく興味深い。似たようなテーマの作品は山ほどあるし、その多くが突然変異やら神の意思やら観念的な話でフワッと誤魔化してしまう中、この作品では見事に納得のいく説明がされています💮
さらに、真相が分かった上でもうひとつ上乗せされる展開に脳汁が止まりませんでした🧠これぞSFよ…!

ホログラム広告があちこちで明滅してる近未来表現はブレードランナーそのまんま。漢字まで浮き出てたりして正直シラけます。大気の汚染された典型的ディストピアって感じで世界観に目新しいものはありませんが、そこ差し引いてもお釣りがくる面白さでした。「人体に影響する雨のお陰で男性のハゲ率が異様に高い」という地味なコダワリも見どころです✅
淡々としてメリハリが無ので、派手さやアクションを求めて観るとガッカリしそう



冒頭の、ドキュメンタリーチックな「人間とロボットの歴史」の白黒写真に始まり、ヒト型メカの動きなど映像は文句ナシ。セクサロイドちゃんのオッパイとプリケツだけで女体だと認識しちゃうあたり人間って単純なんだなってシミジミ…そりゃ滅びるわ。そして、その単純さを見透かしていたかの様に「対人間用アイテムである顔」を外すシーンに深くため息をつきました

チマイチ腑に落ちないのが原子力電池で。没収されたハズなのになんでポッケに入ってたんだろう。2つ持ってたのかな🤔
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