FumiyaIwashina

ジャングル・ブックのFumiyaIwashinaのレビュー・感想・評価

ジャングル・ブック(2015年製作の映画)
3.5
黒豹に拾われ狼の群れに預けられた少年モーグリ。ある日、人間に恨みを持つ虎に追われ、人間の村へ逃げようとするが、道中巨大な蛇に教われたところを熊に助けられる。
圧倒的な映像が印象に残る作品。動物好きな人からすればジュラシックシリーズよりも、こちらの作品の方がわくわくする。ところどころ合成が目立つシーンはあるけれども、虎と黒豹の貫禄、狼のかっこよさ、狼の母や子どもたち、熊のかわいさ、巨大なオランウータンと蛇の恐ろしさなどどれも圧巻だった。
特に熊のバルーとハチミツを採ったり、川で遊ぶパートはほのぼの感もあり、リアルプーさんみたい。
しかし、ストーリーは序盤の野性動物が池に全員集合するあたりから強引さが目立つ。火を赤い花と表現し、羨望と畏怖の的としていたのは中々おもしろかったが、掟をことさら強調するストーリーはちょっと無理があるように感じた。自然界は食うか食われるかの弱肉強食なのだから、種を越えた愛情というのは人間のエゴに感じた。多人種社会を動物に喩えたズートピアと比べるとストーリー的には見劣りしてしまう。
それでも、ディズニーの寓話として、細かいことを考えずに見れば十分に楽しめる作品。