群青

ダーク・プレイスの群青のレビュー・感想・評価

ダーク・プレイス(2015年製作の映画)
2.4
2016年劇場鑑賞映画22作目。
字幕で。


幼い頃、殺人事件によって家族を失った女性がお金欲しさにその事件をもう一度調べなおす、というお話。


今作の主人公がシャーリーズ・セロンということには意図的な理由があると思われる。
その理由とは、彼女もまた殺人事件によって父を失っているから。しかも母によって。
実際は、暴力的だった父への正当防衛ということになっているので、今作の事件とは毛色が違う。しかしこの出来事が彼女の役に何かしらの影響を与えているのは間違いないと思う。

劇中で、彼女は何度も当時の記憶を夢に見てうなされる。しかもその事件で同情とお金を手に入れたがそれも使い果たし、破産寸前。
殺人と先行きの不安、という二つの言い知れぬ恐怖にさいなまれる。彼女の苦悶の表情なのが演技にはとても思えなかった。

それにしても…


苦悶の表情でもめちゃくちゃ綺麗です!!笑
劇中ではホームレス一歩手前まで来ているが、その美貌と境遇でいくらでも男が寄ってきそうなんだけど、と思ってしまう笑
しかしお相手がいないのにも理由がある。それが彼女を苦しませる要因の一つにもなっているのだ。


本当は彼女の身に何があったのか?それが今作の肝なのは言うまでもない。そのため過去のシーンも時折挟まれる。それがあるたびに、疑わしい人が変わるのが面白い。しかしその仕掛けのオチが、えっ⁉︎そこから持ってくる?というものだったので気持ちよさが欠けた。代わりに、過去編に出てくるクロエ・グレース・モレッツのビッチ感が全編にわたって演出されるので憎くなる笑
シャーリーズ・セロンの相手役がニコラス・ホルトで二人揃った途端に、V8感が増すのだが二人とも抑えた演技なので、ヴァルハラに魂を捧げるまではいかなかった笑というか全然感じさせません笑


結果、作品のテンポや演出がダメだったのか原作がダメだったのかは分からないけど、ゴーン・ガールの原作者というのはちょっと持ち上げすぎな気がする。消化不良だったかなぁ。
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