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アンダー・ザ・スキン 種の捕食のKSatのレビュー・感想・評価

2.7
スカヨハ演じる地球外生命体が冬のスコットランドを舞台に、道行く男たちを次々逆ナン。しかし、連れていかれた先には沼のような空間があり、そこで彼らは「捕食」されてゆく。

沼のような空間の黒、冒頭での白の空間、霧に包まれた風景、液体のような空間を漂う男の皮膚、降り積もる雪など、鮮烈なビジュアルは確かに凄い。

しかし、いつまで経っても噺は遅々として進まず、分からず終い。男を簡単に取り込んでしまう女のコワさについての映画かと思ったら、宇宙人が情緒に目覚める過程の噺にも見える。

とはいえ、意味深な場面は思わせぶりでしかなく、無駄が多すぎるのは明らか。どうにも小細工が多すぎてあざといだけな気がしてしまう。

一見するとカット割が凝ってるようにも見えるが、バンの中の定点カメラは観ていてすぐに飽きるし、スコットランドの景色も灰色と薄茶色ばかりでうんざりしてしまうなど、画に関してもスッキリしないため、退屈である。

やはりこんな映画をその年の3位にするあたり、相変わらずカイエ・デュ・シネマはどうかしてる。
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