イペー

パパが遺した物語のイペーのレビュー・感想・評価

パパが遺した物語(2015年製作の映画)
2.8
父でも娘でもないから、と言ってしまえばそれで終わっちゃいますが、自分には作品の良さが分からなかった。
以下蛇足。ネタバレもあるのでご注意。

妻を事故で失った有名作家。事故の後遺症に悩まされながら、最愛の娘を必死で守ろうと奮闘する。
成長した娘は両親を失ったトラウマから、自罰的に自分の身体を男に委ねる。父のファンを自称する青年との出逢いを通し、彼女に変化が訪れる。
過去と現在の父と娘の姿がクロスオーバーしながらドラマが進行していきます。
その中で、それぞれの葛藤や苦悩が描かれている訳です。
まず、この二つのドラマの繋ぎ方が弱い。あっちこっちと行きつ戻りつするんですが、どこに焦点を当てたいのかが伝わり辛く、非常に散漫な印象を受けました。
娘のパート、孤児の少女との触れ合いのシーンが、彼女の内面の変化に影響を与えている様には見えない。果たして必要だったのでしょうか?
ラッセル・クロウもアマンダ・セイフライドも熱演です。しかし、脚本や構成が不味いせいか、いささか情緒的に過ぎる様に見えてしまう。せっかく役者さんは頑張ってるのに…。
父であったり、娘であったり、個人的な思い入れでもって、少なくない余白を補わなければならない作品だと感じてしまいました。

まあ、一番悪いのは脚本でも構成でも無い。IMAXが高いから、という理由でそんなに興味が湧かない映画を観た自分だ‼︎
イペー

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