松原慶太

チャイルド44 森に消えた子供たちの松原慶太のレビュー・感想・評価

3.0
「楽園に殺人は存在しない」。スターリン独裁政権下のソ連では、殺人事件はあってはならないことだとされ、隠蔽される傾向にあった。またそれを捜査するための機関もない。殺人事件の捜査は反政府行動だと見なされるからである。

主人公のレオ(トム・ハーディ)は、ソ連国家保安省の捜査官で、反政府主義者たちを摘発するのが仕事だった。しかし、とある事件の捜査中、妻がスパイであるとの嫌疑をかけられ、地方へと左遷される。

そんなおり、線路脇で少年の変死体が見つかる事件が相次ぐ。レオは地方の警察署長(ゲイリー・オールドマン)と協力し、当局の目をかいくぐりながら、事件の捜査に乗り出す。

観始めてすぐ「あ、これ原作で読んだほうが面白いやつだ」と気付いた。

実在したソ連の連続殺人事件を題材にしており、社会体制を絡めるプロットは秀逸なのだが、いかんせん2時間に収めるのは至難のワザ。まとめかたもうまくない。

少年時代のエピソード必要だろうか。ゲイリー・オールドマン出てきて、ようやく話が動き出した!と思うのも、後半に入ってから。
松原慶太

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