イライライジャ

おんなのこきらいのイライライジャのネタバレレビュー・内容・結末

おんなのこきらい(2014年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

かわいいものが大好きで、
かわいい自分が大好きで、
かわいいと言ってくれる男の人が大好き。
「かわいい」さえあれば人生イージーモードで、顔が「かわいい」だけで全て上手くいく。

この主人公キリコと私の考えがかぶるので、あまりにも辛すぎてグッサグサに心をぶっ刺されてむせび泣きながらの鑑賞。
(以下キリコ目線と称したワタクシの日記)

女が人生において、一番大切なのはズバリ「外見」
要するに外見が良い人からしたらブスは「可哀想」と認識してるんです。生きてて楽しいのかなー?って。
こちとら日常的に男から「かわいいかわいい」と持てはやされるからね。女から「顔がいいからって調子のんな性格ブス!」みたいな言い方されたところで「ブスって怒っててもブス!ウケる!僻み可哀想!」としか思えない。

でもね、わかってるんですよ。心の奥底では。
誰にも必要とされないし、他人の一番になれないし、本当に可哀想なのは自分だってことを。
むしろわかりたくない、これが紛れもない事実だってことを。
自分が100点満点でないこともわかってる。もちろん上には上がいるのもね。

何故、女を見た目で判断するかわいい女は“性悪”とされるの?
正論つきつけられてブスが顔真っ赤にして「あの女って性格悪すぎ!!」とブスが傷を舐め合う会で悪口言ってかわいい女を仲間外れにするのは許されるの?
(※キリコはそこまで言ってません)
そんな見た目も中身もブサイクな女より、キリコは断然出来た子だと思う。第一にかわいいからね。やっぱり重要だよ。

ただ「かわいい」の大安売り状態が問題でね…。男共が「かわいい」「ヤりたい」の感情を超えることがないという現実に気付かない。
「好きじゃないなら簡単にかわいいって言わないで。」本当にその通りですよ。
普段かわいいと言われ慣れすぎて、ただかわいいと言われるだけじゃ何も思わないけど、それより一歩踏み込んでくる者が現れるとわりとすぐに落ちてしまうんです。
「素の君の方がいいよ。かわいいよ。」なんて大真面目に言われるとコロッ♡ですよ。
「ああ…この人は私を本当に好きになってくれてる…外見で見ていない!」ってね!
でもそういう人は彼女がすでにいたり、こっちが好きになったと思えばすぐ彼女作ってたりね。「アレレ?」ですよこっちは。
そっかぁ「かわいい」と「好き」は別なのかぁ。「かわいい」には入ってても「好き」には入らないかぁ。
って感じですかね。
じゃあ、見た目がかわいくなくなったら皆私を好きになってくれるかなぁー?って安易な考えで髪をバッサリ服もテキトーで、いざ職場のあやかちゃんに彼氏と寝たことを教えてあげると彼氏ではなく自分に攻撃的に!
「アレレ?」おかしい…そこは一緒に男の悪口を言うところでしょ!それが女子でしょ!

浮気をすると男は女に矛先がいき、女は浮気相手の女に矛先がいくと言いますからね。
まぁそんなことはどうでもいいんです。

キリコはとにかく生き方が下手。
この子は“かわいい”というベールに包まれてるけど、
実は誰よりも早く出勤してゴミを分別までしたり、
一緒に鍋がしたくて自ら具材買ってきてくれたり、
さり気なくパピコの半分くれたり、
公園で一人でたこ焼き食べてたり、
よくよく考えるとキリコは根元から「かわいい」奴なんです。

女子はあからさまに外見の差を指摘されるのが怖いんですよ。だから中身を非難するんです。
キリコがもし謙遜したり褒め返すような子なら普通に友達多かっただろうね。

あーやだやだ
おんなのこってきらーい