ぬーたん

イタリアは呼んでいるのぬーたんのレビュー・感想・評価

イタリアは呼んでいる(2014年製作の映画)
3.8
コロナがなければ今頃は来年初めのイタリア旅行の計画を鼻歌まじりでしてたはず!状況にも依るけど、多分来年初めは無理だろうなあ、となったら映画で楽しもう♪イタリア5泊6日の旅、景色も料理もホテルも楽しめる。旅番組的なロードムービー。
でもこれ、観る人を選びますな。評価かなり低いし。男2人の会話を楽しめるか否か。その第一条件は古い映画を知っていて、俳優に興味があり、その俳優の喋り方や声の特徴を覚えている…ということかも。会話は映画に出演俳優の噂話とモノマネが絡む。私はすっかりツボにハマっている。
男2人はスティーヴ・クーガン。『僕たちのラストステージ』で一気にファンになったばかり。今一番好きな彼♡お相手はロブ・ブランドン。全く知らないけどイギリスでは大人気のコメディアンらしい。
この2人が本人役で旅をする。まさに土曜日朝か火曜日夜辺りの芸能人の旅番組に近いよ。モノマネしながら‥というのは日本なら、柳沢慎吾と大泉洋なんかでどうでしょう?
クーガンはシュっとしててカッコいいが個性はあまりないイメージだが、今作ではお喋りでお茶目な別の面を見れる。ブランドンの方は一見、ヒュー・グランド似で(ヒューのモノマネがまた上手い!)顔の大きさの割に身長が低く、後ろを向けば頭頂部がやや寂しいが(なのにジュード・ロウのハゲをいじり倒す!)どこか可愛い感じがする。お喋りでモノマネも毒舌もたくさん。そして上手いのよ。日本人の私でさえ、似てる~と思うのだから、これは本国ではウケるのでは?
さて、出て来る食べ物が美味しそう!パスタ・ラビオリなどは勿論、魚介料理やジビエ(苦手だけど)パスタは色んな種類のソースが出て来るし、前菜のバーニュカウダや玉ねぎグリル、ワイン、デザートまで。絶対太ってしまうコッテリ料理、観てるだけで楽しい。そして厨房とコックも同時に映すから、リアルで臨場感がある。
泊まるホテルが豪華。有名人が泊まった部屋、その内装に窓からの景色。5つ星で私などの庶民は高くて無理だろうけど、泊まった気持ちになれる。レストランも海辺の小高い場所に建っていてオープンテラスやガラス張りで絶景だし、何より雲一つない青空が広がっていて、開放感があって気持ち良い。
モノマネは私の好きな俳優ばかり、もちろん超有名な俳優だから分かり易い。アル・パチーノ、マーロン・ブランド、ロバート・デ・ニーロという『ゴッドファーザー』組。クリスチャン・ベイル、トム・ハーディは『ダークナイト・ライジング』アンソニー・ホプキンスにヒュー・グランド。乗ってる車はミニクーパーで『ミニミニ大作戦』だ。
『ゴッドファーザーⅡ』のシチリア島に帰った時のシーン再現、『ローマの休日』『ノッティングヒルの恋人』の違いを語ったり。
ナポリの観光に、クーガンが息子と待ち合わせる墓場、と行ってみたいスポットもチェック。ピエモンテから南下してカプリ島まで、バイロンとシェリーの足跡も訪ねながら。
イタリア旅行を一緒に楽しめた。感謝。そしてやっぱり、クーガン、好きだな~。
『スペインは呼んでいる』もあるそうだ。スペインも行きたいから観てみよう。
誰にでも勧められる作品ではないけど、好きな人は好き。映画として、というよりは旅番組的にね。
ぬーたん

ぬーたん