しゅん

第三世代のしゅんのレビュー・感想・評価

第三世代(1979年製作の映画)
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冒頭のパルス音と点滅する緑の文字のシンクロがイカす。

目的を持たない愉快犯テロリストの男女たちを群像的に描いているが、いたるところで露悪的なユーモアが炸裂している。かなり笑える。
六章立てになってるんだけど、各章ごとにつけられたサブタイトルはすべてベルリンの便所の落書きからとったもの。文学・映画作品から落書きに至るまであらゆるところから盗んできて全く別の奇妙なオブジェを作り上げる。異化効果といったら聞こえはいいけど、もっと強引な勢いを感じる。
映画全体にゴミな世界を嘲笑う祝祭感が溢れているというか、祭りだー!って感じでとても楽しい時間を過ごせた。結構大事な人物があっさり殺されたりするのに全然悲しくならないのね。はじめてのファスビンダーでした。もっと観たいわ。
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