てっちゃん

わたしに会うまでの1600キロのてっちゃんのレビュー・感想・評価

3.8
監督であるジャンマルクバレ氏の雨の日は会えない、晴れた日は君を想うという作品が個人的にすごく響いたのと当時劇場で観逃していたこちらを鑑賞。
彼の作品らしく答えという答えはないし、観る者に委ねるスタイルは健在で、今作はよりリアル感が増していると感じた。
多くの人たちとの巡り合いから、人との出会いだったり別れ、それがどんな形であるにせよこれからの自分やこれまでの自分を形成していくことに間違いないことを感じ取ることができた。
過去との清算、償いからある女性が1600キロもある山道を歩ききるバックパッカー作品。
こに女性が歩くにつれて過去になにがあったのか、なにが彼女をその気にさせたのかを断片的に映していき、過酷な自然状況のなか、彼女がなにを見つけるのかを、壮大な自然をバックに丁寧に描いていく。
彼女が最後に見つけたもの、すごく単純で身近にあったものだったのかもなと個人的に感じた。
あと母親役を演じたローラダーンさん。本当に素晴らしい役者さん。彼女の表情とか言葉の力とかふざけているところとか、すごく魅力的で輝いている。
なお原題は「WILD」。なるほどなとなる。
てっちゃん

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