Kogarath

キャロルのKogarathのレビュー・感想・評価

キャロル(2015年製作の映画)
4.2
1950年代アメリカでの、女性同士の愛の物語。
禁じられた哀しい同性愛…っていうだけじゃなくて、互いに家庭なり恋人がいる中での浮気なんですよね。
だからこそ妙に生々しく、行き場のない感じが強く出ている気がした。

最大の見どころはやはりキャロルを演じるケイト・ブランシェットと、彼女と恋に落ちるテレーズを演じるルーニー・マーラの素晴らしい演技。そりゃ2人ともアカデミーにノミネートされますわ…細かい仕草や表情や声色の数々に、ノーマルな男の自分ですら何度も胸を締め付けられるような気持ちにさせられた。ふたりが見つめ合う姿の、なんと美しいことか…

安らぎを得ようとするキャロルと、初恋のようなときめきを感じて惹かれていくテレーズ。2人どちらの視線からも丁寧に描いてたのが良かったなあ。

彩度を抑えつつ暖かみのある映像も特徴的で、特にコートやセーターで効果的に使われる赤の色合いが好き。
音楽も素敵だった。

問題点は…テレーズ周辺の男性陣がみんな似過ぎてて、誰が誰なのか最後までよく分からなかったこと(笑)
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