Kevin

マイ・ベスト・フレンドのKevinのレビュー・感想・評価

マイ・ベスト・フレンド(2015年製作の映画)
4.2
幼い頃からずっと一緒だった大親友のジェス(ドリュー・バリモア)とミリー(トニ・コレット)は今もなおどんな時も傍にいた。
しかしある日片方の者の乳房に悪性腫瘍が見つかってしまう。
それと時を同じくしてもう片方には新しい生命が宿る。
互いに複雑な心境だが、2人に残された時間は少なく...。

これを観て少しも涙を浮かべない人いるんですかね。例え流さなくても。
自分は号泣しました。
今年の上映作品の中(近場で上映されなかったのを除いて)で1番泣いた。
正直観る前は「女同士の友情だから」と、心に響くか疑っていたんです。
なぜなら男の身なので友情ものなら、断然男同士の友情の方が揺さぶられるので。
そんなことを少しでも思ってしまった自分が恥ずかしい。
当たり前ですが友情に男も女も関係ないんだと。

別に泣けたから「良い作品だった」とかではなく、あくまでプラス要素として捉えてます。
そして泣けるからと言って暗い作品ということではないです。限りなく明るい作品でした。

感じてほしいのは友人の大切さ。
本作を観ていて彼女らの仲の良さに微笑ませられながらもどこか嫉妬に似た、というより羨ましいという感情を抱きました。
先(結末)の見えている彼女らなのにも関わらず、率直な感想として羨ましかった。
自分にはこの2人のように心の内を全て砕いて話せる友人がいるのか。
と考えた時、本当にいるかどうか悩んでしまいます。
悩むということは恐らくまだいないということでしょう。
そんな自分なので無意識にそういった感情を覚えてました。
それと同時に「もしその親友がいなくなるとしたら」と考えると怖くて耐えられる気がしません。

言ってしまって申し訳ないですが原題の【Miss you already】から予想できるように最終的にはそうなります。
観た今では原題だけでも色々な思いが込み上げてきてしまう。
彼女らの素敵な歴史を観せられたから。

この世界、その日生命を授かる者もいればその日生命が消える人だっている。
しかしどちらも同じくらい尊いことであるに違いない。
そして〝死ぬ〟ということは全てがなくなる訳では無い。
その人の遺した想い、知恵、温もりなどはその後も世界に在り続ける。
それを大切にしまい育てる者がいるならばその人の魂は生き続けることが出来る。
それって凄い素敵な事だなあって思います。

劇場で自分以外男がいなかった気がしなくもないですが、全然男性でも楽しめます。
この作品と出会えてよかった。是非男女関係なくご覧ください。
Kevin

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