ベルサイユ製麺

ボヤージュ・オブ・タイムのベルサイユ製麺のレビュー・感想・評価

ボヤージュ・オブ・タイム(2016年製作の映画)
3.0
映画を趣味にするぞっ!と意気込んだ頃に『シン・レッドライン』を観ている筈なのですが、何も覚えて無くて…。以降ちゃんと観たのはパルムドール受賞の『ツリー・オブ・ライフ』。印象に残ったのは驚異的に美しい映像と、信じ難い程の眠気!です。とにかく凄く眠かった…。いわば〈観るハルシオン〉。古代インカ帝国では麻酔としてテレンス・マリックを用いたとか、白雪姫が眠りについたのは実は…とか言われています(ません)。
元々IMAX用のコンテンツとして製作された今作は過去作とは趣を異にするようで、メタノンフィクションとでもいう感じでしょうか。世界中で撮影した美しい自然の映像や、最新技術で再現された超視覚的イメージなどによって描かれる“生命と起源”と“輪廻する宇宙”…?自信ないなー。で、時折挟み込まれる、臨場感溢れる路上のアウトサイダーや燃え盛るスラムのバラック。ケイト・ブランシェットの朗読。
…どうですか。眠そうでしょう?自分も正直、全部観たのか自信が無いのです。さすが〈観るレンドルミン〉。個人的にはずっと前、就寝時に愛聴していた『The irresistible force』というアーティストの『global chillage』というCDを思い出しました。ビッグ・チルだよ。
ニ作品(三?)観た限りでは、テレンス・マリックの作家性は“独自の詩情を通して見る世界”と“神の視点”かなぁと思ってまして、その感性にピッタリはまれる方ならば、きっと楽しめる筈です。自分は数箇所、他のネイチャー系ドキュメントで見たことのないシーンで心ときめいた程度でした。残念…。
当然日本独自の演出なのだと思うのですが、本編の前に道元禅師の御言葉の紹介があって、ちょっと強く導き過ぎではないかなぁと思いました。意味とか自分で考えますよ…。