NAO141

アバター:ウェイ・オブ・ウォーターのNAO141のレビュー・感想・評価

4.0
キャッチコピーは
〈奪われるのは目か心か〉
「観る」を超えた映像体験

そのキャッチコピーの通り、圧倒的な映像美と現実とCGの境目がわからない程の没入感を味わえる(本当にパンドラという星があって、そこに先住民のナヴィ達が住んでいるような錯覚すら感じる)。前作公開からなんと13年も経っての続編。キャメロン監督によると、この〈アバター〉シリーズは全5部作で構想されているとの事で、脚本はすでに完成しているのだとか。

キャメロン監督は『アビス』『ターミネーター』『タイタニック』等でも常に最先端技術による〈観るを超えた映像体験〉で我々を驚かせてくれた。常に新しい技術・撮影方法を取り入れて前代未聞な事に挑戦し続ける革新性はお見事である。本作も人の動きをそのままCGにできる〈パフォーマンスキャプチャー〉を使用、また〈エモーションキャプチャー〉と呼ばれる細かく顔の表情や感情まで捉える撮影方法も取り入れ、さらに前代未聞の水中での撮影にまで挑戦している。この革新的な映像美が〈アバター〉シリーズの魅力であるが、その映像美は実際に作品を鑑賞して自分自身で感じるしかない!まだ観てない方はぜひ!!

本作は『ターミネーター』のサム・ワーシントン、『エイリアン』のシガニー・ウィーバー、『タイタニック』のケイト・ウィンスレット等、キャメロン監督の作品に出演してきた俳優達が再び結集し、キャメロン組として作品を盛り上げてくれている!本作は水中でのシーンも多いが、本当に水中で撮影が実施されている(キャメロン監督はリアリティをとことん求める事でも有名な監督)。かつて『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』で、トム・クルーズが6分間の息止め潜水アクションに成功したことが話題になったが、本作でも特訓に次ぐ特訓でケイト・ウィンスレットが6分間以上の息止めに成功したらしい。そしてなんとシガニー・ウィーバーも6分間以上の息止めに成功したというではないか!彼女はすでに70歳を超えている。凄まじい特訓だったのだろうな…そしてキャメロン監督は自身の作品に欠かせないキャメロン組の俳優達にも容赦がないんだな…笑。

さて、その圧倒的な映像美と革新的な技術による没入感がとにかく凄い作品ではあるのだが…個人的にはストーリーがあまりパッとしなかった。作品の鑑賞後に印象に残ったのは「凄い映像!」という事と「クジラみたいな生き物が登場して仲良くなるお話」くらい…かな。革新的な技術による映像美なのに、ストーリー(脚本)には新しさはあまり感じず、既視感すらある。ストーリーが今後どうなっていくのか、次作を期待して待つことにしようと思う。この作品のマイナスポイントは〈長過ぎる〉…という事だな。〈凄い!〉〈綺麗!〉とかより〈長い!〉の方が勝っちゃう笑。
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