「カリオストロの城」で悪役カリオストロ伯爵を演じた故石田太郎さんが再登板したことがファンにとっては嬉しい一作。
加えて、本作で石田さんが演じたテリー刑事は容姿から喋り方までコロンボ警部そっくり笑。コロンボがロサンゼルス市警なのに対しテリーがサンフランシスコ市警なのが唯一の違いくらい。ちなみに、石田太郎さんは故小池朝雄さんに代わりコロンボ警部を吹き替えていた人物でもある。
いつもと趣が異なり、ジャズアレンジの小粋なオープニングから幕を開ける本作。「ザ・ロック」と呼称されたアルカトラズ島の秘密とケネディ暗殺の関連性が見所だが、このような都市伝説じみた社会派要素を娯楽に活かす脚本はさすが柏原寛司といったところ。サンフランシスコの急坂を活かした路線バスの戦いなど地域性あるアクションシーンも面白い。
とはいえ、中盤の中弛み感は否めずといったところか、もう少しおふざけ要素を省いたシリアスな作風にした方が楽しめたような気がする。
次元の「悔しかったらてめぇもカッコつけてみな!」のセリフが一番好き。