前作の「第９地区」が面白かったのを踏まえ、ゴア表現ありの前評判に二の足ふんじゃった一本。
面白かった。思いのほかゴア表現はそんなでもなかったです。
ＡＩという設定が好きだってのもありますが、最後まで気が抜けない、畳みかけるような怒涛の展開に、行きつく暇もなかったです。
このＡＩを搭載したロボットはそのために作られたわけじゃなくて、スクラップ寸前の警察ロボなんですよね。なんやかんやあって、ギャングたちからいろいろなことを学習したりするのです。
まさに、ブロムカンプ節って感じです。貧困と抑制と格差と暴力とかをそれと感じさせない、うまいメタファーで描いています。ＳＦアクションなのにいろいろ考えさせられる、なのにお話がとても面白い。
半ば目的だった、ムーア（ヒュー・ジャックマン）がこれまた怖い。こういう役もできるんだなぁ、ヒュー様。案外、悪役も似合うんだよね～。
物語が意外な着地点にたどりついたのも驚いた。ただの感動作で終わらせないあたりもとても好きです。
2016/03/09：ＢＤ
