KOUSAKA

虫女のKOUSAKAのレビュー・感想・評価

虫女(1972年製作の映画)
4.0
シネ・ヌーヴォ、キム・ギヨン監督特集上映の2日目1本目に鑑賞。

Me,Too運動隆盛の現代では絶対あり得ないような設定に、やりたい放題の演出の連続が堪能できる、まさにキム・ギヨン節ここにあり‼️という1本でした。

まず例によって映画冒頭のメタ的演出。男性患者ばかりの精神科病棟におけるやり取りで、この作品の主要テーマが事前に説明されます。男性患者全員が、女性によって不能者にされてしまった人ばかりで、交尾後にメスに食べ殺されてしまうオスの虫と、自分たち不能だめんず😆を重ねあわせて論じていきます。

本編が始まると、まさに主人公の男性キムが、やり手社長の奥さんへのコンプレックスから不能になってしまった人で、それが若い女性ミョンジャによって性機能復活となるわけですが、そこからがムチャクチャで、なぜか奥さんとミョンジャが契約を交わして、キムの「公式愛人」としての生活が始まります😅

まあ当然ながら、そんな生活が穏当に続くはずもなく、怒涛のような地獄絵巻がスタートするわけですが、ここからはキム・ギヨン監督の突拍子もなく続く演出のマジックをひたすら堪能すれば良いだけです😎

キム・ギヨン作品の常連キャストともいえるネズミ(大量発生😵)も登場しますし、なぜか冷蔵庫の中には赤ちゃんがいるし、ガラステーブルの上で転がるカラフルな飴玉にまみれながらの性行為から、肩たたきの合間に挟み込まれる謎の指パッチン😆まで、意味不明なんだけど何かギラギラした熱量に、完全にヤラれてしまいました‼️面白かったです‼️
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