[思考実験の加速]
検索エンジンで世界を牛耳っている男が、
人工知能を完成させ「本当に人間のように思考を持っているか?」をテストするために社員である主人公に頼む、といったところから物語が始まります。
チューリングテストやら、灰色のメアリーやら、
ジャクソン・ポロックの絵の時もそうで、
会話の節々で「思考実験」が行われる本作は、
もはや「映画全体」が思考実験のように感じました。
ちなみにジャクソン・ポロックの絵の会話シーンが一番好きでした。
よく考えてみると、エヴァの書いた絵は、
思考を元に幾何学的な模様の中に実像を描き、
ジャクソン・ポロックの書いた絵は、
完全に思考から解き放たれた「自由意思」に任せ、ドロッピングの技法で抽象化されたものがキャンバスに描かれています(実際本物を見た事があります)
なにか対象的で、不思議な気持ちになりました。
EVAは、「あのあと」どうするのでしょうか。
そして、googleの今後の展開はどうなるのでしょうか?
そしてそして、
ロボット先進国である日本の今後はどうなっていくのでしょうか?
と、
思考が止まらなくなる作品でした。