Daisuke

TENET テネットのDaisukeのレビュー・感想・評価

TENET テネット(2020年製作の映画)
4.0
[挟み撃ち]

おそらくこの映画は「2回」見る事が大前提だと思っている。間違えないでほしいのは、2回見た方が理解できる範囲が広がるから、という、どの映画にも当てはまる事を言ってるのではなく、「2回見る事がTENETという映画の根幹に直結」していると思ってるからだ。


1回目。
何も知らずに見る自分。

2回目。
すでに知っている映画(結末)に
再度突入する自分。

つまり
何も知らないまま進む自分と、
すでに知っている状態の自分の
「挟み撃ち」こそが必要なのだ。

その二人の自分から見た映画の世界には様々な矛盾が生まれる。
ここがこうだと、ここは?
でもこれがあれだと、これは?
その矛盾こそが、私はとても楽しかった。
矛盾こそが、真実だと思っているから。

最後にちょっと変な事を書くけれど、
ファッションにしろ、音楽にしろ、映画にしろ、過去の文化(作品)をもう一度持ってきては今を作るという時代に対し、自分は何か時間を「逆行」してる感覚になる時がある。

我々の今を未来とするならば、
実は全体が常に過去へと逆行し、
未来と過去の衝突が、常に起き続けているのかもしれない
Daisuke

Daisuke