さとり

アバウト・レイ 16歳の決断のさとりのレビュー・感想・評価

アバウト・レイ 16歳の決断(2015年製作の映画)
4.2
原題が「3GENERATION/ABOUT RAY.」なだけに、レイだけでなく各々についてやや深掘りしてある。
レイの家族の話もちょっぴり入ってるという感覚でなく、それぞれに思うことや受け入れた事、葛藤があった上でのラストシーンということを忘れないようにやっぱり原題は大事だなぁと。

自分の心の性と身体つきの性が一致していること、それは「ラッキーなこと」っていう概念を初めて認識した。当たり前すぎて全然スルーしてた、その概念。

この一連のことは、大きくみたらやっぱり人生の1ページでしかないし、口では簡単に「私はこういう人の事受け入れるつもりだよ」って言ってても、その軽さに反する「受け入れる」っていう事の重みは、今でももちろん、LGBTが世間から稀有な目で見られなくなった未来でも、あり続けると思う。
世間に浸透したからといって例えば手術するとか服装を変えることを、その人以外が認めてあげることの重大さは、変わらない気がするし、そこで一旦考えることも大切なのかも。今はそういう考えでいよう。

ここまで深く考えられたのは、これを演じてたとはまるで思えない俳優さんたちの表現力の高さかと。ホントに演技とは思えず。
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