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アベンジャーズ/インフィニティ・ウォーのmahのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

何を書いてもネタバレなので久々にネタバレ表記オンで行きます。

MCU第19作目。

こんな作品あっていいのか?と思えるほどもう全てが濃厚。カルピス原液飲んでるみたいな濃さ。
これは今までMCUが築いてきた長い歴史あってこそのエンターテイメントになるので、初見で今作はきつい。
また、前作の振り返りや各キャラの紹介になりそうなカットは全くなく、冒頭から「予習した?いくよ??」というエンジン全開で2時間半突っ走っていった。


全員の成長や気持ちの変化がとても大きく、本当に長い歴史を感じる。

冒頭からショックすぎてこっちが失神しそうだったが、ロキがソーを守る気持ちを表に出したり悔しそうな顔をしたりとラグナロクを迎えてからの心境の変化が伺える。
しかしタイトルが出る前なのにこんなにショックで、あと2時間弱も保つのかな…と不安になった。ラグナロクの楽しい思い出どこへ行っちゃったの…。


今回の主軸はサノスだが、ヴィラン側の掘り下げやまっすぐな信念、心境がよく描かれていた割にはしつこくなく、ちょうど良い。憎みきれないというか、自分も一歩間違ったらサノス側についてしまうんだろうな、と思えるほどの強い信念には完敗。
ただ最後の「サノスは帰ってくる」で、お前がかーーーい!!!!となったのは友人とも大変共感。お前が帰ってくるんかい。いや、そうなんだろうけども。
ともあれ引っかかった部分もあって、サノスは均衡を保つためにみんな半分こにしているのに、ニダベリアのドワーフ300人のうち、エイドリのみを残し虐殺し、エイドリの腕を取ったのは何故なのか引っかかる。ただ単にこれ以上の技術の発展を止めるための虐殺なのか、エイドリ一人と残り全員が死ぬことで均衡とするのか。どうなのだろうか。


今回ゆるいギャグパートとなったGotGメンバーだが、とてもいい味が出ていて、劇場内もかなり湧いていた。可愛いなあと思うと同時に、彼らたちのお陰でただ辛いだけの作品からは少し逸れることができたのだと思う。バランスが良かったように感じる。
ちなみに一番好きなコメディパートは、
「I am Groot!」「I am Steve Rogers.」
です。終始キリッとしていて落ち着いたスティーブだったが、この瞬間「そうそう、この人こういう人なんだよかわいい」という気持ちしか芽生えなかったから本当に好きです。


『シビル・ウォー』に続きキャラクターの大渋滞だったが、他作品のキャラクターの掛け合い、アクションの融合はやはり眼を見張るものがあった。前作から更に人数が増え、パワーアップしている。そして驚異的な全体のバランスの取り方。
アベンジャーズだからこそできるこの贅沢な戦い方は面白くないわけがない。


ラストは本当に何が絶望かって、全員が何が起きてるかわからないまま塵になって消えていくことだった。もうやめて、やめてくれと心の中でどれほど思ったか。
特にピーターが消えてしまうところはもう二度と見たくないレベルで胸が苦しい。最後に「ごめんなさい」って消えてくの本当やめてくれ。何て子だ。守りたい。トム・ホランド恐ろしい子…。

泣く暇もなく淡々とラスト30分が進み、エンドクレジット中に涙が溢れ、呆然として中々席を立てなかった。エンドクレジットがこんなに短く感じたのは初めて。絶望という二文字だけが頭に残る。

何より絶望なのが、アベンジャーズ4まで1年待たなければならない。無理です。もう来月やって。ストレンジの見た未来はなんだったのか教えてください…。
そして公開予定の他作品とどう繋がっていくのか。とても楽しみ。



もう一度観たいけど心の傷が癒えてからトライします。
mah

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