もじゃ

プリデスティネーションのもじゃのレビュー・感想・評価

プリデスティネーション(2014年製作の映画)
3.5
「俺が幼い少女だった頃」

1970年ニューヨーク。バーテンダーはかつて女性だった男の身の上話を聞き始める。彼(彼女)はどんな人生を送ってきた?世間を騒がす爆弾魔との関わりは?
未来的なSFらしい場面から始まってレトロな風景に飛ぶのであれ?となった。1対1で話を聞くスタイルは「ユージュアルサスペクツ」っぽい。他人の数奇な人生の話は聴き入ってしまう。中盤から認識がグルグル変えられて目まぐるしい。
主演はイーサン・ホーク。バーテンダーがあまり似合ってない気もするけれど、役としても仮の姿だからまぁいいか。それよりも驚きはサラ・スヌーク。男性と見せておいて元女性。ちょっとびっくりさせられた。
ミステリーとしてよく練られた複雑な構造の物語。ジェーンの話に入ってしまえば没入できるのだけれど、ストーリーの伝え方を考えると冒頭がわかりにくい。未来なの?SFなの?捜査官?バーテン?となったので、混乱させない工夫が必要だったと思う。ともあれ、お話は面白い。
素材が良いからもっと行けたんじゃないか、とも思う作品。
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