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ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生のumisodachiのレビュー・感想・評価

3.7
ファンタビシリーズ2作目。主人公のニュートはアメリカからイギリスに戻ってきている。

1作目で捕らえられたグリンデルバルドが逃げ出したため、ダンブルドアに頼まれたニュートは後を追うことに。前作でグリンデルバルドに利用された挙句に見捨てられたクリーデンスが自分の出生の秘密を探していたり、ニュートが兄とその婚約者との微妙な関係でモヤモヤしたり、どうしてもジェイコブと結婚したいクィニーが無理やり一緒にイギリスに来ちゃったり、ティナがクリーデンスを探してパリにいたりと、様々な状況が絡み合ってストーリーは展開していく。

1作目は魔法動物たちとニュートの紹介といった感じで、楽しくわかりやすくまとまっていた感があったが、今回は違う。魔法動物も出てくるものの、あくまでも物語は今後に至る途中経過であり、より大きな謎と波乱が暗示されて終わる。1作目が派手なプロローグだとしたら、本作からいよいよ本編が始動したという感じだ。

ダンブルドアとグリンデルバルドとの間にある感情的なサムシングが強調されていて、ダンブルドアの不穏さというか、複雑で推し量り切れないキャラクターがキモになっている。ファンタビシリーズにおいては、主人公であるニュートは案内人であり、ダンブルドアとグリンデルバルドが中心にいる印象。何が本当で何が嘘で、何が本心なのかが分からないまま進んでいるので、今後の展開が予測がつかず、ワクワクする(最終的な展開は分かっているとはいえ)。

欲を言えば、もうちょっと魔法動物が見たかったかな。最初の30分くらいは自宅で動物たちとわちゃわちゃしていてもらいたかったし、1作目のように「動物のせいでハチャメチャな状況に!」というマンガ的なシーンも楽しみたかったが、そんなことをしていたら時間がいくらあっても足りないよね……。



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