群青

愛犬とごちそうの群青のレビュー・感想・評価

愛犬とごちそう(2014年製作の映画)
2.7
ベイマックスと同時上映。

犬に塩分たっぷりのものを食べさせてどうするんだ!みたいな感じで物議を醸した作品。

そんな評判なのでちょっと真剣に観てみる。

ペットは最初野生で残飯を狙ってたけどある男に拾われ一緒に暮らす。彼は当初ドッグフードを食べさせていたがその内カロリーの高そうなものを与え始める。そりゃペットが狂喜乱舞してたらあげちゃうわな笑
というか俺も欲しい。お肉、卵、チーズ!笑

んである女の人に出会うんだけど。
この人、ベジタリアンだよね?着ている服が緑だし、ペットに与えるものも彼女に出会ってから野菜が多くなる。そしてペットは嫌そうにする笑
対して男の人は赤のチェックを着ていたり、赤のソファの座ってたりでまあザ・肉食ってことなんだろう。

肝心なのは後半。ある出来事があって再びペットは良くないものばかり食べ始めるが、ペットが自身の食べたくなかった緑を食べる。

それからどうなるか。
男が緑のソファに座ったり、ペットもドックフードに戻る。エンドロールで少々お肉系を食べてる感じもあるけれども。

原題はFeastでごちそうとかもてなす、とか宴みたいな意味。

確かにペットが好きなものを食べる=ご馳走とも取れる。というかそうなんだろう。
でも異なる価値観の人が出会ってから一緒になるという普遍的なテーマならどうだろうか。しかもその価値観とは食。合わなかったらどうしようもないものじゃないか。それでペットがどうするかというと、それは頑張って食べるという事だ。

嫌でも相手の事を想って受け入れる。
これって妥協とか我慢とは別次元だと思うんだよね。だって食べたんだよ?嫌いでも。そんなんだったら無理して食べなくてもいいとか言われたら返せないけど笑
嫌いだけどなんだかんだ必要なものだし、それ以上にあなたと一緒にいたい、という事ではなかろうか。
一人で食べるご飯より、みんなで食べるからこそご馳走じゃないのかな。
と穿って観てみた笑

まあ人にはそれぞれ許せるものと許せないものの線引きが様々なので、それにいちいち目くじらを立ててもどうなんかなと思うし、それなら観た人にあれは本当は毒だからね、と言えば済む物でもあると思うし。
と色々考えましたわ。僕には大変心温まるエピソードに見えました。
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