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日本のいちばん長い日のKeNのレビュー・感想・評価

日本のいちばん長い日(2015年製作の映画)
2.8
テレビ朝日の録画にて初見。

「まともな兵器はもう残ってはいないんだねぇ…」
「まともな思考力はもう日本には残ってはいませんよ。」
「しーっ…鍋の火加減は慎重に。小魚はすぐ煮崩れするから。」
by 鈴木総理大臣と迫水内閣書記官長の会話

一昨年の終戦記念日の前日にテレ朝で放映されたものを今さらながらに鑑賞。半藤一利の原作で岡本喜八監督が以前に映画化しているようだが、残念ながら どちらも未読・未見で今作で観るのが初めて。岡本監督の作品も三船敏郎をはじめ 豪華なキャスティングであったようだが、この原田眞人監督の作品の方も、役所広司や本木雅弘、堤真一、山崎努などの実力派の俳優が出演していて 顔ぶれは豪華。昭和天皇役の本木雅弘と鈴木貫太郎を演じた山崎努の演技がいい。
しかし、先述のごとく原作を読んでいないので何とも言えないが、なんか今一つ焦点の定まらぬ演出で、結局 終戦に反対しクーデター未遂事件を起こした陸軍や近衛師団のエリート青年将校たちの行動や阿南陸軍大臣の自決とかをある種“美化”するような描写になんか後味の悪さを感じた。
いずれにせよ、ちゃんと半藤一利の原作を読んでみたいし、岡本喜八監督の同一タイトル作品を観てみたくなった。
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