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グローリー/明日への行進の06のレビュー・感想・評価

グローリー/明日への行進(2014年製作の映画)
4.2
「南部の問題ではない、黒人の問題でもない、これはアメリカの問題だ」
実話を元にした映画を観ると、その人の偉業が素晴らしいのか映画が素晴らしいのかがたまに分からなくなる。

グローリーもそういう映画だった。
非暴力を貫いたキング牧師。

愚かで無知を晒すようだが、生まれた時から当然のように選挙権が約束されている日本人の私は、最初"公民権運動"とは何なのかが分からなかった。
政治に加わる権利。選挙権、市民権、公職に就く権利。白人が白人に有利になるように作った世界で、人権を得る権利。

国に守られていない圧倒的に不利な立場で、非暴力を貫いて運動を続けるのはどれだけの苦痛を伴ったのか。
デモが政治を動かす。人々の想いと行動が世界を変える。

最後の演説に胸が熱くなる。
だからやはり、映画が映画として素晴らしいのか、ただキング牧師が偉大なのか見分けがつかない。

とても良かったです。
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