ひろ

クリード チャンプを継ぐ男のひろのレビュー・感想・評価

3.7
ライアン・クーグラー監督・脚本によって製作された「ロッキー」シリーズ7作目となる2015年のアメリカ映画

前作「ロッキー・ザ・ファイナル」が「ロッキー5/最後のドラマ」から16年振りという驚きの続編だったのに、さらに9年後に続編はさすがに無理がある。しかし、前作では老体にムチ打って戦っていたロッキーだけど、さすがにスタローンも70代。現役ボクサーは現実的ではない。そこでトレーナーとして登場。しかも教えてる相手がかつてのライバルで親友アポロの息子っていうからロッキー・ファンにはたまらない設定

続編といっても新たなボクサーを主人公に始まった新シリーズだ。ロッキーを意識しまくりなのか邦題サブタイトルは昭和感がプンプンしている。いつもは邦題に怒るところだが、そこらのダサさもロッキーらしいので許すとしよう

マイケル・B・ジョーダンが演じるクリードの名を継ぐアドニス。境遇こそアポロの愛人の子だったり、施設で育ったり、偉大なる父親の重圧に苦しまされたり大変そうなんだけど、なんせ現代っ子はストレスを溜めないために恋愛したり意外と自由。映画の作りこそ昔ながらのボクシング映画らしいけど、ボクシング映画のストイックさを感じないのは時代の流れなのかな。ジョーダンの演技もそつなくてロッキーの泥臭さがあまりない

新たな時代の「ロッキー」としてかなりよくできた作品と言っていい作品だろう。しかし、古き良きボクシング映画を好きな人とは少しだけズレが生じるかもしれない。今後の続編の展開で評価が変わっていきそうな作品なので楽しみ
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