Soshi

ボーダーラインのSoshiのレビュー・感想・評価

ボーダーライン(2015年製作の映画)
4.0
素晴らしいカメラワーク。潜入捜査の中にいるかのような、錯覚を覚える。まず最初の場面で引き込まれるだろう。

原題sicario は、スペイン語で”殺し屋”という意味。なぜ邦題が「ボーダーライン」なのか。確かに、国境線は絡むが、内容を端的に捉えておらず、ぼやけてしかたない。

麻薬組織を取り締まるため、特殊チームにボランティアで入ったケイト。仲間の行動すら把握できない状況の中、アメリカとメキシコのボーダーライン(国境)を行き来する。しかし、そこで繰り広げられる酷い殺人に戸惑うことに…相手組織は、大量の死体を家の壁に隠していたり、頭や腕が切り取られた死体を高架橋に吊るしたりする有様。一方自分のチームはというと、一般人の前でも銃殺を行い、女、子どもにも容赦ない。何が正義で、何が悪なのか。そうした葛藤をしていくうちに、この戦いに終止符が打たれるのであった…

エミリー・ブラントが美人で画面に釘付けでもある。だがしかし、全てを見透かしたような、あの引き込まれるような目を持つ、ベニチオ・デル・トロ。彼の持つ、異彩なあの雰囲気に心を奪われること間違いなし。

アメリカのサイトで5点中4点という高評価を得たこの作品。日本でも良い評価を得られることを期待する。この時点でclip数が1800を超えている理由が本作を観てやっと理解した。
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