ベルサイユ製麺

アサシン クリードのベルサイユ製麺のレビュー・感想・評価

アサシン クリード(2016年製作の映画)
2.7
主演2人のシーンは凄く高尚な映画を観ている様な高級感。
アクション、キレがいいですね。
アサシン・テンプル両教団の衣装、統一感があって格好いいです。ひょっとしたら原作のままかも知れないですけど。
以上、良かったところです。

正直辛いですね。115分間、病院の待合室で風景写真を眺めているような心持ちでした。「綺麗な画だなー」「何か喋ってるなー」「なんか映画観たいなー」なんてボンヤリ考えてしまったよ。
なんだか不幸な作品だと思います。映画のどこかが大きく綻びているのかと言うとそんな事も無くて、寧ろ端正にまとまっているのだけど、何というか自分の興味の持ちにくいところで完結してしまっている感じなのです。で、一番良くないなと思うのは、興味を待たせるための工夫をしていない点です。例えば、状況説明や勝利条件を伝えるシーンはただでさえ作業的になってしまって求心力が落ちるところだと思うのですが、特に無策のまま。なので、アクションとアクションの狭間でいつも集中が切れちゃいます。『マトリックス』見習って欲しいな。
実は肝心のアクションも余り良くはありません…。いくらなんでもカットを割りすぎです。自信が無くて誤魔化してるみたいに感じます。作品自体、全体的に情熱の様な物を感じなかったなぁ。あー、寒い。
他の方のレビューを見てみると、元のゲームのファンの方は概ね好感を抱いている様なので、そもそも今作は原作のノベルティみたいなもので、興味を持てていない客の方が間違っているのかもしれません…。自分はファスベンダーが見たかったので、そこの面では満足なのだけど、どうせなら面白い映画がよかったなー。