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人生はローリングストーンの一のレビュー・感想・評価

人生はローリングストーン(2015年製作の映画)
3.5
『ザ・サークル』のジェームズ・ポンソルト監督作品

ポストモダン文学の旗手と呼ばれた作家デビッド・フォスター・ウォレスとローリングストーン誌の若手記者の5日間の旅路を、実話に基づいて描いたロードムービー

良い意味でA24作品っぽい感じが全然しなかった
ほとんどは二人の何気ない地味な会話劇ですが、それが妙に心地良くて最後まで退屈せずに観られる

二人の距離感というか関係性が何ともリアルで、仲良くなりすぎない人間味のあるやりとりがたまらない
そういった自然な過程を経て、無性に切なくなってじんわり沁みる感じが個人的に凄いツボ

たった五日間の出来事でも、こんな濃密な五日間なら死ぬまで忘れないと思うし、人生に多大な影響を与えられているのも十二分に理解できる

にしても『ぼくとアールと彼女のさよなら』のクライマックスに流れる音楽が使われたときは思わず鳥肌
一瞬で映画がフラッシュバックするような感覚に陥るほど素晴らしく、とりあえずこの音楽の力が凄まじいということを痛感させられた…😭👏🏻
そもそもこの音楽は昔からある音楽なのだろうか…?

なんにせよジェシー・アイゼンバーグももちろん素晴らしかったですが、本作に関してはジェイソン・シーゲルが圧倒的に凄いというか、モデルになった方は知らないけどその人にしか見えないレベルの憑依っぷり

日本では劇場公開がスルーされた作品ということですが、間違いなく素晴らしい作品
派手さはないけどじんわり感動したい時にオススメです👌🏻✨

〈 Rotten Tomatoes 🍅92% 🍿81% 〉
〈 IMDb 7.3 / Metascore 82 / Letterboxd 3.7 〉

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